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TLS3 バトルロワイアル

1 :辻村先生:2001/06/24(日) 20:03
「え〜、今日はちょっとみなさんに殺し合いをしてもらいま〜す」
生徒から人気の高かった辻村先生はいつもと変わらぬ口調で続けた。
「知っての通り今、日本は危機に瀕しています。未来を担う君達は
 知性はもとよりハングリー精神旺盛で貪欲に生きなければ世界を
 相手に戦えません。そこで今回、BR法というのが我が校に適用されました。
 前に行ったIQテストにより今、教室にいる皆さんが選ばれています。そして、
 これから殺し合いによってたった一人の勝利者を出してもらいまーす。
 いいかぁー、たった一人になるまで殺し合いを続けるんだぞぉ」

123 :次回予告風:2001/08/20(月) 18:26
楽しい思い出を作るはずの修学旅行。
だがそれは、地獄へ向けた旅立ちだった。
見知らぬ教室に、学年問わず選抜された生徒たち。
そして、新しい“担任”の告げる衝撃的な言葉。
次週、トゥルー・ラブ・ロワイアル第一話「プログラム」

「きみたちには、殺し合いをしてもらいます」

124 :名無しくん、、、好きです。。。:2001/08/21(火) 11:14
「きみたちには、萌やし合いをしてもらいます」

125 :名無しくん、、、好きです。。。:2001/08/21(火) 22:11
若奥様のぞみには萌えるな。

126 :次回予告風:2001/08/22(水) 19:37
殺し合いなんてできない。同じ学校の生徒なのに。
わたしは学校の近くへ戻ってきてしまった。
同じ考えの人はきっといるはずという希望にすがるために。
でも、わたしが見たのは、倒れた男子に何度も何度も
鉈を振り下ろす、草薙先輩の姿だった。
次回、トゥルー・ラブ・ロワイアル第二話「殺し合いの始まり」

「男なんてみんなクズよ。アナタもそう思うでしょ?」

127 :名無しくん、、、好きです。。。:2001/08/23(木) 02:31
草薙を隔離して、萌やし合いをしよう。

…他にも隔離の必要な奴がいるかな?

128 :名無しくん、、、好きです。。。:2001/08/23(木) 05:53
>>127
深山。

129 :次回予告風:2001/08/23(木) 14:33
弥生は強いね。
顔は真っ青で、震えているけど、頑張って泣かないもんね。
恋する女は強いって、こういうことなのかなあ。
何とかしてお兄ちゃんと合流しなきゃ。弥生がまいる前に。
そして、あたしがまいってしまう前に。
次回、トゥルー・ラブ・ロワイアル第三話「親友」

「どこにいんのよ、お兄ちゃん」

130 :名無しくん、、、好きです。。。:2001/08/23(木) 21:52
その頃、兄はのぞみとまた〜り、
長年連れ添った夫婦のような一時を過ごしているのであった。

131 :次回予告風:2001/08/24(金) 20:43
綾音ちゃんを助けて逃げ出したものの、現実は容赦なく目の前に現れた。
その気になったのは草薙さんだけじゃなかったんだ。
不意に出くわす、生徒たちの変わり果てた姿に、何度くじけそうになったろう。
綾音ちゃんの手を握り締めて、俺はとりあえずの隠れ家にしようと、
定食屋らしい建物にもぐりこんだ。
次回、トゥルー・ラブ・ロワイアル第四話「つながった糸の色」

「ねえ大輔くん。あそこに倒れてるのって……大須賀くんじゃない?」

132 :名無しくん、、、好きです。。。:2001/08/25(土) 00:44
いいよ。オオスカなら。

133 :名無しくん、、、好きです。。。:2001/08/25(土) 00:59
新たなる流れの予感

134 :名無しくん、、、好きです。。。:2001/08/25(土) 03:51
>>132
つ、つめてぇ〜〜。でもワラタ(w

135 :次回予告風:01/08/27 20:56 ID:kbWe5MpQ
手の震えは、いつの間にかおさまっていた。
クラスメイトを殺しても思ったほど取り乱したりしないのは、どうしてかしら。
包丁を落とさないよう、風紀委員の腕章で右手に縛りつけるほどに落ち着いている。
わたしなんかがスポーツ万能の後藤さんを殺すのは、普通に考えても難しいだろう。
それでも、やり方はある。
次回、トゥルー・ラブ・ロワイアル第五話「殺人の必要条件」

「あなたがわたしのこと嫌いなの、知ってるのよ」

136 :名無しくん、、、好きです。。。:01/08/27 22:36 ID:5jyPrCus
春日より後藤の方がマシだから、
返り討ちにあいなさい。

137 :ものしり顔のジジィ:01/08/28 00:56 ID:YcW3EiEg
>>136
その意見は同意するが、バトロワの世界は厳しいのじゃよ…。

138 :次回予告風:01/08/29 01:21 ID:hphHFYwg
大輔は知らないだろう。
のぞみが大輔に会いたがっていたことを。最後に大輔の名を呼んだことを。
こんな状況下でアイツを責めるのが理不尽だって事はわかってる。だけど。
……ごめんね、みさきちゃん。
ぼくは大輔をゆるせそうにないよ。
次回、トゥルー・ラブ・ロワイアル第六話「キミのためにできる事」

「なんでお前は、のぞみの側にいてやらなかったんだよ!」

139 :名無しくん、、、好きです。。。:01/08/29 01:40 ID:e5Gk71hg
>>138
ずっとのぞみと一緒でしたが、何か?

140 :名無しくん、、、好きです。。。:01/09/10 05:19
復活メンテ

141 :名無しくん、、、好きです。。。:01/09/12 02:30
阻止メンテ

142 :名無しくん、、、好きです。。。:01/09/12 05:14
「そこに誰かいるの!?」
その言葉に、考え事をしていたのぞみはハッと我に返った。
こちらに気が付いた!?
私達の存在に気が付かれてしまった!?
曲が終わったのか、途中で止めたのか、ピアノの演奏は何時の間にか止んでいた。
のぞみは自分の頭の血の気がス・・・と引いていくのを知覚した。
視界が白けているのだ。
こういう窮迫した事態に遭遇するような行動はしないようにしてきたので
どう対処したらよいか分からなかった。
その時、
「そこに・・・誰かいるんですか?」
再び綾音の声が発せられた。それには硬いものが混じっている。
何者かが自分のことを覗いていたのだから当然の事といえた。
(どうしよう・・・)
のぞみは青ざめた顔を大輔に向けた。

143 :名無しくん、、、好きです。。。:01/09/12 05:16
のぞみの動揺とは対称的に大輔はただ苦笑を浮かべるのみであった。
???
のぞみが大輔の真意を量りかねて、怪訝な顔をすると、大輔はスッと立ち上がった。
え!?
のぞみは驚いた。
まさか!?
あたしを置いて、逃げる気じゃないでしょうね!?
のぞみも慌てて立ち上がると、大輔は、音楽室の戸に手をかけていた。
「ちょっ・・・」
のぞみが大輔のこの動作に更に驚き、声を掛ける間もなく、
ガラッ
と、戸が鳴った。
戸が開いた。
部屋の中のエアコンが程よく効いた空気がのぞみの頬を弄った。
部屋には先程より更に沈み、赤くなった夕日を背に受け、桂木綾音が立っていた。
真っ赤な教室全体の中で綾音の身体だけが暗く、その表情が読み取れない。
だがそれも一瞬で、目が日に慣れてしまえば、綾音の表情が、身に纏っていた
緊張感が、弛緩していくのが見て取れる。
「大輔君だったの・・・。それに・・・そちらはのぞみさんね」
綾音は微笑むと、のぞみに向かってぺこりと頭を下げた。
あわててのぞみも腰から曲げておじぎをした。
胸の位置まである長い髪。
ほっそりとした顔、身体。
そして優しげな光を溜めた双眸が大輔とのぞみを見ていた。
のぞみが、こんなにも間近で、まじまじとこの女性を見たのは初めてであった。
廊下ですれ違ったり、何かの折にちょっと話をしたことは2,3あったけれど。
例え言葉を交わさなくとも、こうして顔を見ただけでも、この人が男女を問わず
好かれているということは充分に理解できる。
魅力。
はっきりそう言い切れるものをこの桂木綾音という女性から感じられるのだ。
「まさか気付かれるとは思わなかったよ」
大輔が言った。
「邪魔するつもりは全然なかったんだけど。ゴメン」
「楽譜を見ようとして顔を上げたら、戸がちょっと開いてて誰かがこっちを
見てるんだもん。びっくりしたわ」
どうやら綾音は曲の途中で2人に気付いたらしい。
「あの・・・ごめんなさい」
のぞみが再び頭を下げて、謝った。
「あたしは止めたんですけど、この馬鹿がどうしても見に行くって言って
きかなかったもので・・・ホントにごめんなさい」
頭を下げながら、のぞみはこの場の違和感を感じた。
なんだろう?
のぞみは思った。
あたしが悪くないのに謝っているから?ううん、違う。何かもっと別の・・・
「いいのよ、本当に。そんなに謝られると、私の方が恐縮しちゃう」
綾音が困ったような顔をして言った。

144 :名無しくん、、、好きです。。。:01/09/12 05:21
「ところで、こんなに遅くまで練習?」
大輔が訊いた。
「うん、コンクールの日が近いの」
「そっかもうすぐ秋だもんな。芸術の秋か」
「のぞみさんもだよね?」
「え?」
突然話を振られてのぞみは戸惑った。
「絵を、描いてるんでしょ?」
「あ、うん!」
のぞみも美術部に所属し、絵を描いている。
対象は人物、風景、花などインスピレーションを受けたものならなんでも。
この秋もコンクールに出すもの、青空高美術部として部単位で校外展に出すもの、
そして文化祭に新作として出すものと、3つ程描き上げる予定であった。
「私、のぞみさんの絵、とっても好きです。暖かみがあるっていうか、観ていて
何か感じるものがあるの」
「本当!」
綾音が微笑んでこくんと頷いた。
人から自分の作品を誉められるというのはやはり嬉しい。そういう声が次への
モチベーションともなるのである。
のぞみの顔も思わず緩んでしまう。
「ありがとう」
綾音の言葉にのぞみもすっかり晴れやかな気分になった。
「今日はちょっと気になる部分があって練習してたの。今仕上げに弾いてた
ところ」
綾音が大輔の方を向いて質問に答えた。
ピアノの上にのっていたテープレコーダーを手に取り、
「これに取って家で聴くつもりで」
キュルキュルと回っているテープを止めて言った。
「じゃあやっぱり邪魔しちゃったのかな・・・」
のぞみが申し訳なさそうに言うと、
「いいのよ、本当に。・・・大輔君達はどうしたの?こんな遅くまで」
「俺達は修学旅行のやつで残ってたんだ。大変だぜ」
大輔はやれやれといった調子の顔をして肩をすくませた。
綾音はクスっと笑って、
「でも旅行の前にあれこれ考えてる時が一番楽しい時間でもあるよね。
遠足の前の日の夜みたいな」
「ま、確かにな」
「私も今から楽しみだなぁ。自由行動の時間がいくらあっても足らないくらい」
綾音は大輔とのぞみが持っているかばんをちらっと見て
「さてと、私もそろそろ帰らなくちゃ」
とピアノの前に置いてある楽譜を閉じながら言った。

145 :名無しくん、、、好きです。。。:01/09/12 05:22
「じゃあ途中まで一緒に帰ろうか」
大輔が言った。
え〜!?
まさか大輔、あたしとの買い物の約束を忘れてるわけじゃないでしょうね。
ただでさえここで予期せぬ時間を過ごしているというのに。
その想いを誤解したのだろうか。
綾音がのぞみの方を見て、
「でも・・・いいの?」
と伺うような顔をして言った。
それに気付いてのぞみが慌てて言った。
「あ、あたしは全然オッケーだよ。一緒に帰りましょうよ」
勘違いをされてはたまらない。
のぞみからも綾音を誘う形となった。
学校から綾音が乗るバス停まではそれほど遠くはないということをのぞみは
知っている。
そこからスーパーまでちょっと走れば全然問題はない。
何よりのぞみ自身、綾音と話をしてみたいと思いがあった。
「じゃあ、私もご同伴しちゃおうかな」
綾音が嬉しそうな顔をして言った。
そんな顔を見ているとのぞみの方もなんだか嬉しい気分になる。
やはり桂木綾音という人物はこの学校ではちょっと特別な存在だから?
別に先生方から特別扱いを受けているとか、周りから腫れ物を扱うように
されているとか、本人が自意識が強いとかいう訳ではない。
ただちょっと、なんとなく違うかな、という感覚がのぞみにはあった。
意識してはいなかったが。
「じゃ、行こっ」
綾音が楽譜、レコーダー、ペンケースなどをかばんの中に入れ、そう言った
時に、突然校内放送のためのピンポンバンポンという軽い調子の音楽が流れた。

146 :名無しくん、、、好きです。。。:01/09/12 05:23
「校内に残っている全校生徒に告ぐ!」
叫んだ。
絶叫した。
空気がビリビリと震えた。
肌に突き刺さるかのような声が校内に響いた。
その声に驚き、大輔達3人は校内アナウンス用のスピーカーの方を見た。
何事だ!?
大輔は思った。
異常であった。最初にそう思ったのは、その声に、である。女性であれば、
絹を裂くような、といった形容動詞があてはまりそうだが、アナウンスを
していたのは男であった。
力の限りの叫び。
このアナウンスをやり遂げられたならば、もう声を出せなくなっても構わない。
そう思っているかのような叫びであった。
喉が裂けるのではないか!?
とさえ思った。
次に普通ではない、と思ったのは「告ぐ」という言葉である。通常、校内アナウンス
でこのような言葉は使わない。「お知らせします」とかそんな感じの丁寧な言葉
使いをするハズだ。
それなのに、「告ぐ」である。
まるで、軍隊かどこかの人間が自分よりも目下の人間に向かって話すかのような
感じであった。
アナウンスが続く。
「今現在、校内に残っている全ての生徒は至急体育館に集合せよ!」
3人は互いに顔を見合わせた。
一瞬の静寂。
「繰り返す!!!」
ビクッとのぞみが身体を震わせた。
「今現在、校内に残っている全ての生徒は至急体育館に集合せよ!必ずだ!以上ッ!」
それだけを言い、
ピンポンパンポンという音楽という放送の終わりを告げる音楽が流れた。
「………」
「………」
「………」
3人ともしばらく無言であった。
ただあてもなく、他の人の顔とアナウンス用スピーカーを交互に見た。
「な、何だったんだ、今のは?」
大輔が言った。
「そ、そんなこと分かるわけないじゃない!」
のぞみが答えた。
声が震えていた。

147 :名無しくん、、、好きです。。。:01/09/13 21:48
あげていい?

148 :名無しくん、、、好きです。。。:01/09/15 23:22
と言いつつ、さげてるあなたに惚れた

149 :名無しくん、、、好きです。。。:01/09/18 00:58
「とりあえず体育館に行ってみましょう」
綾音のその言に同意をし、3人は体育館へと走っていた。
何か非常事態、緊急事態が起こったに違いなかった。
そうでなければ、あのような常軌を逸したアナウンスが流される筈がない。
有無を言わさぬ迫力・強制力があのアナウンスから感じられた。

何が起こったのか!?
例えば火災である。通常火事が起きると、煙が上へと上がってゆき、天井にある
センサーに感知され、火災報知機が鳴るシステムとなっている。
しかし、校舎内にある全ての部屋、廊下にセンサーがあるわけではない。
そのような場所が発火点になった場合、誰かがそれに気付いた時にはすでに消火器
では消せぬほど燃え広がってしまっていることがある。
それに、センサーがある部屋であっても、発火物によっては瞬く間に火が周って
しまうこともある。
しかし、それにしてもアナウンスの前に警報機が鳴らないのは妙である。
火災を発見し、職員室に行きアナウンスをする前になぜ警報機を鳴らさなかったか?
鳴らす事によって余計な混乱を与えるよりも、的確な指示をすることを優先したのか!?
あるいは外部の人間の侵入による殺傷事件である。このテの事件は、今年に入って
からの八ヶ月間ですでに27件も起こっている。
事例は様々である。1クラス分の児童を人質にたてこもるケースや、突然すれ違い様に
相手に刃物で切りつけるケース・・・。
小学校で10件、中学校で4件、高校で4件、大学で9件・・・。
これは教育現場に限った発生件数であるが、近年教育施設で起こる殺傷事件はけっして
少なくなく、他人事とはいえなくなってきている。
生徒との接触を避けさせるため、皆を1ヶ所に集めるのは考えられなくもない。
しかし、それなら体育館よりもグラウンドに避難させる方がいいのではないか?
退路が無くなる体育館よりも外へ出たほうが安全なのではないか?
それも判断はつきにくい。
体育館へと通じる通路は2つの校舎の間にある1本の渡り廊下のみである。
案外、通路がこのように制限されていた方が相手に対応しやすいのかもしれない。
外部からの犯罪者に対するマニュアルが各学校に配布されている。
それに従えば、犯人の人数、所持している武器、学校内にいる生徒の人数によって
対応法が異なり、今回はこれが最善、と判断したということだろうか。
何にしても腑に落ちないところがどこかある。
しかし、ただ一つ分かっていることがある。
それは、何か非日常なとてつもない事態が起こりつつあるということであった。

150 :82:01/09/18 01:03
>>147
「駄目」という立場じゃないけど、できれば倉庫逝き寸前であげてもらった方が
いいな。
このスレ何人が見てるのか知らんけど、10人もいないっしょ?そのひっそり感が
いいのだよ。

151 :名無しくん、、、好きです。。。:01/09/18 02:32
ひっそりと「ギャルゲーキャラの殺し合い話」…ちょっといいな。

152 :名無しくん、、、好きです。。。:01/09/21 06:09
殺し合いもひっそりと静かに進んでいくんじゃろうか・・・。ドキドキ。

153 :名無しくん、、、好きです。。。:01/09/21 18:30
既に全滅しました。

154 :名無しくん、、、好きです。。。:01/09/23 03:20
一人くらい生き残って遅れよ・・・。

155 :82:01/09/23 07:42
3人が体育館に来ると、体育館特有のなんともいえない無機質な
匂いが大輔の鼻腔を突いた。
まだ8月だというのに、ここに来ると何かヒンヤリと肌寒くなる。
もうすでに数人の生徒が先に非難してきているようであった。。
バスケットコートとバレーコートが一面ずつ取れるだけの広さに
10人程の生徒がいる。
偶然にもその生徒達は皆、大輔の知っている顔ぶれだった。
後藤育美。
本多智子。
春日千春。
天野みどり。
草薙忍。
水谷由梨香。
大須賀亨。
南弥生。
柳沢修一。
それに・・・
「みさき!?みさきじゃないか!」
そう叫ぶと、その少女は振り返った。
「お兄ちゃん!?」
おさげにしていた髪が振り返る動作と連動してぴょこんと跳ねるように
揺れるのが、愛らしい。
それはまぎれもなく、大輔の妹、早川みさきであった。
「一体、何があったんだ!?」
大輔が聞くと、みさきは節目がちにかぶりを振った。
兄を目にして安心したのだろうか、目にはうっすらと涙が溜まっていた。
「私たちも何が何だか全然分からないんです」
そう言ったのはみさきの隣にいた南弥生であった。
150センチあるか無しかの身長の彼女が大輔をちょっと見上げるよう
にして言った。
「私達、柳沢先輩と一緒にテニスコートの整備とか後片付けとかしてた
んです。今日は私達が当番だったから・・・。片付けが終わって、もう
帰ろうかって部室のドアの鍵を閉めようとした時に、さっきの放送が
聞こえてきて・・・。それで私達も急いでここに来たから何があったの
かは知らないんです」
「そうか・・・」
大輔はがっくりとうなだれた。
他の人たちを見回したが、どうやら誰もどのような事態が起こったのかは
分からないようだ。
「ただ・・・」
南弥生が躊躇するような口振りで言った。
「何?」
大輔が促す。
「あの人は何か知ってるみたいなんです。」
弥生はスゥっと体育館のステージがある方へ指を指した。
大輔とのぞみ、綾音が指した方向をみると・・・、
そこには一人の男が幽鬼のように立っていた。

156 :82:01/09/23 07:44
大輔達3人が来る前に体育館に着いた10人は最初、その男の存在に
気付かなかった。
いや、唯一人、その男に気付いた生徒が一人。
草薙忍。
彼女は体育館に入ってすぐ、その男の存在に気付いた。
意図的に気配を絶っているのか、それとも気配がないのがこの男の自然
なのか。
常日頃から武を嗜み、気配に対して敏感になっている草薙忍だからこそ、
その男の存在に気付くことができた。
その男は、草薙忍がその男に気付いたのと同時に、草薙忍が自分のことに
気付いたな、ということが分かったようだ。
その男に本能的に敵愾心を抱いた彼女が、睨んだ。
触れれば、キンと高い音を立てそうな、硬い視線であった。
男はその視線をなんなく受け止める。
ただ唇の端をわずかに吊り上げるのみだ。
草薙忍の、その只ならぬ様子に気付いた他の生徒がその視線の先を見て、
ようやく全員が、その男に気付いたのだ。
その時に、大輔達がやってきた。

157 :82:01/09/23 07:47
ステージの背後の壁に掛かっている、大東亜共和国の国旗と青空高校の
校旗を背に受け、その男は立っていた。
眠そうな顔は元からであろうか。
死んだ魚のような双眸である。
先ほどまで唇の端を歪ませていたが、今は無表情だ。
無言であった。
髪をオールバックにしている。一本の乱れもなかった。
グレーのスーツに赤黒いネクタイを締めている。
濁った血のような色をしたネクタイであった。
年齢は35歳前後。
身長はステージ上にいるので、よく分からないが、180センチ前後はある。
存在感のようなものが感じられない、ともすると、身体の輪郭がぼやけてし
まいそうになる。
その男が生徒達全員を見るとはなしに見ていた。
生徒達もこの空気に押され、言葉を発することなく、ただ無言で男を見るの
みであった。
しばらく、そのような時が流れたであろうか。
一人の男が体育館の入り口から入ってきた。
その男を見た瞬間、生徒達全員に緊張が走った。
なぜならその男が着ていた服が普通ではなかったからである。
大東亜共和国の軍服。濃い緑の色をした大東亜共和国軍の制服を着ていたから
であった。
その男が小走りでステージ上の男の所に駆け寄った。
そしてピタッと止まると直立不動になった。
きれいな、いい立ち方であった。
「全て完了しました!」
軍服を着た男は大きな、よく通る声で言った。
スーツを着た男は軽く顎を引いてそれに応えた。
それから生徒達に向かって呟くように言った。
この時の言葉は頭にこびりついて離れない。
恐らく、一生頭から消えることはないだろう。
そう、スーツの男はこう言った。
おめでとう、と。
君たちは選ばれた、と。
そのスーツの男と軍服の男はステージの上にある教壇の中から何か
マスクのようなものを取り出してつけた。
それと同時に、体育館の入り口から十数人の、軍服を着て、マスクを装着
した男達が入ってきた。
え!?
そう思ったときには何かスモークのようなものを一斉に噴射された。
ある生徒は、立ち尽くしていた。
ある生徒は、逃げ出した。
しかし、一人の例外無く、やがて意識を強制的に断ち切られていった。

大輔は途切れつつある意識の中で、
ああ、と。
ステージ上の男の声が、あのアナウンスの声と同じだ、と思った。
[序章 終]

158 :転章:01/09/23 07:49
その闘いは、様々なものを、それを観た人間たちの心にもたらした。
嫌悪。
興奮。
夢?
悪夢。
熱狂。
拒否。
観た人間が、心に抱いている闇、あるいは宗教、あるいは信念。
あるいは遠い昔に捨て去った夢。
それが何であるかで、そのもたらされたものは様々であった。
しかしー
唯ひとりの例外なく、おこったことがあった。
それは、その闘いを目撃した者の心に、それが、石にうがたれた弾痕
のように、一生消えぬものを刻みつけたということであった。
[転章 終]

159 :82:01/09/23 07:56
いつもこれくらいの分量を一定のペースで書けたらなぁ。
なかなかその時間が取れないのですよ。
書く気はモリモリとあるんだがねぇ。
あ、あと転章の文はちょっとした引用ね。

160 :TLS1バトルロイヤル:01/09/24 16:21
−磯波島。
千葉、房総半島南端より南方に50キロの所に位置する、太平洋に
ポツンと佇む島である。
周囲28キロメートル、総面積は110平方キロメートルの島だ。
洋上からは標高491メートルの葦浦山が立っているのが見える。
人口68人。
過疎の進む島であった。
農業、漁業といった第一次産業に従事する者の割合がおよそ8割。
本州とは日に1度、船が往復している。
最初、島民が自分達の暮らすこの島がプログラムの舞台に設定された
ということを知らされた時、皆一様に暗い影を落とした。
まず、思ったのが、この島が汚される、という思いがあった。
過去十数年、事件らしい事件が起こったことがなかった。
交通事故が起こるということすらない。車を持っている家もあるが、
スピードを出して運転するわけではない。
なぜなら道路が舗装されてはなく、スピードを出したくても出せないからだ。
また、出そうとする者もいない。
派出所が1つあり、巡査が1人勤務しているが、事件を担当する等と
いったことがない。もっぱら何でも屋のような雑務が日々の仕事で
あった。
そのような土地で、多数の子どもが殺し合いをさせられる、ということに
たまらない気持ちがある。
普段歩く、自分達の道で、畑で、砂浜で、山中で、あるいは家の中で
殺し合いがなされ、死体が出る。
いい気持ちになる者などいるはずがなかった。
もっと直接的な問題がある。
それは、生活の問題である。
この島の住人で給料を貰って生活をしているという人間はあまりいない。
漁に出たり、畑に出たり、といった人間がほとんどだ。
そういった者にとって数十日、長ければ一ヶ月以上もの間島を出るという
ことは大きな痛手である。
政府から補償金としていくばくかの金は出るが、損失を補填するほどの
額ではない。
それでも住民は一時退去をしなければならない。
しなければ、最悪の場合死が待っている。
そうして全島民が島を出たのが一週間前。
そこに早川大輔たち13名が運ばれてきた。
[残り 13人]

161 :名無しくん、、、好きです。。。:01/09/26 07:08
うわあああ。とうとうそういう展開になってきたよう。ドキドキ。楽しみじゃん。

162 :名無しくん、、、好きです。。。:01/09/26 07:09
sageるよ。

163 :名無しくん、、、好きです。。。:01/09/26 19:22
参加者全員で主人公の奪い合いをしたら、楽しくなるかなと
思ったが俺自身に文才がないんでsage

164 :82:01/09/27 03:11
>161
某スレの344と同じsage方なのは・・・確信犯だね(ニヤ
>163
ときメモロワのパターンってこと?俺は今回男キャラも参加させるって
ことでそれはあえてパスしたよ。あ、それとも野郎も主人公を奪い合うのか(w
文才ないなんていうなよ。そんなもん俺だってないよ(;´Д`)ウツダ・・・

165 :期待しててなんだけど:01/09/27 11:21
>>160
タイトルのバトルロイヤルでいいの?
バトルロワイアル…

166 :名無しくん、、、好きです。。。:01/10/03 02:10
ねんのためめんて

167 :TLS1バトルロイヤル :01/10/04 05:43
早川大輔は全身にわだかまる倦怠感の中で目を覚ました。
光量の充分にある照明の明かりが部屋に降り注いでいる。
軽い鈍痛に眉間に皺を寄せてゆっくりと頭を持ち上げると、そこは見知らぬ
教室であった。
いつも大輔達が使っている教室よりは幾分狭い。
そこに大輔を含めた13人の人間がいた。
自分と同様に目を覚ましかけている者もいれば、まだ机に頭を横たえ、眠って
いる者もいる。
窓の外は闇であった。
「ここは・・・?」
まだ判然としない頭で大輔がそう呟くと、
「どうやらどこかの小学校のようだな」
と言う人間がいた。
!?
大輔が声のした方を振り向くと、腕を組んでイスに座っている柳沢修一の
姿があった。
顔をしかめ、唇を噛んでいる。
「柳沢・・・」
だが、その姿に違和感がある。
いつも目にしている柳沢とはどこか違う。
どこであろうか?
非日常的なもの。
その疑問はすぐに解けた。
柳沢の首に巻き付いているもの。
銀色の首輪。
それが教室の照明光を受け、鈍い色を放っていた。
「時間割が小学生用のやつだろう?」
「数学」ではなく「算数」となっている。
授業のコマ数も少ない。
「おい・・・」
「それに壁に貼ってある作品も稚拙だ」
教室の背後には生徒の作品らしい習字が貼られている。
和紙の上に墨で書かれた文字である。
自由
太陽
大東亜共和国
そのような文字が書かれた紙が、貼られている。
「柳沢・・・」
「何だ?」
「それは一体・・・」
大輔は柳沢の首筋を指差して訊いた。
声も指先もかすかに震えている。
「これか?」
柳沢は首輪に手をあて、微笑した。
しかし、上手く笑えず、頬が引きつれている。
「これならお前にもついてるぞ」
柳沢が言った。
「!?」
大輔が首に手を当てると、そこにはヒヤリと冷たい、硬い感触のものが
巻き付いていた。

168 :TLS1バトルロイヤル:01/10/04 05:45
「何だ・・これ・・・」
大輔の首には、柳沢のものと同様の首輪が巻きつけられていた。
子どもの小指の先ほどのゆとりをもって巻かれているが、圧迫感を
感じてしまう。
締め付けられているような息苦しさがある。
爪をひっかけて首輪を外そうとするが、どうにも外れない。
更にもう一度
「何だよこれ!」
言った。
「何だと思う?」
柳沢が聞いてきた。
「何って・・・」
そんなこと分かる訳がない。
こんなもの・・・
こんな首輪・・・
・・・・・・・・・・!
首輪!?
大輔の背筋にぞくりと冷たいものが疾った。
首輪だって!?
ドクン、ドクンと心臓の鼓動が大きく・速くなっていくのを感じる。
視界が白らけていくのを、
「くむぅ」
と歯を噛んで堪えた。
「あれ、かもしれないな」
柳沢が言った。
「あれ」とは?
この国に生まれ落ちた人間で「それ」を知らない者はいない。
誰もが知っているが、誰もその話題を口にはしない。
だが皆が心の奥底でひそかに「それ」に脅える生活を送っている。
この国の人間全員がだ。
一人の例外も、ない。
だが、誰も「それ」をどうにかすることはできない。
政府が最も強く推奨する、この国最大の悪法。
戦闘実験第六十八番プログラム。
通称プログラム。
その名が、大輔の脳裏に、くすぶった焼印のように強烈に浮かび上がった。

169 :TLS1バトルロイヤル:01/10/04 05:47
68番プログラム。
北は北海島から南はラ・九州まで毎年50ケースの高校生・中学生が選ばれ、
実施されている。
その実験の内容とは、各ケースで生徒を互いに戦わせ、最後の一人になる
まで続けて、その所用時間を調べるというものである。
過去の施行数約2700回。
参加者約10万人。
おびただしい数の人間がこのプログラムに参加し、そして死んでいった。
多くの人的、金銭的負担を伴うこの法律が無くなることは、しかし、決して
ない。
なぜならこの国は、国民の意思が、立法に反映されるシステムになっていな
いからだ。
そしてそのことに反旗を翻すような芽がない。
この国の人間はその程度のことで反乱、あるいは革命、あるいは事件を
起こすようなことがないのだ。
憤りを感じているものは大勢いる。
だが、何かをしようとする者はなかなかいなかった。

とりあえず、そのことは今はいい。
問題は目の前に起こりつつあることであった。
今は教室にいる全員が起きて、自分達が置かれている状況に対処しかねていた。
ある者は、友人と何が起こったのか話し合っていた。
ある者は、うつむいて震えていた。
ある者は、動かずにジッとしていた。
反応は様々であった。
その時、教室の戸が開けられた。

170 :名無しくん、、、好きです。。。:01/10/05 02:58
オオスカより柳沢が先に死ぬ、に3000トゥルー。

171 :名無しくん、、、好きです。。。:01/10/05 05:31
倉庫行き防止age

172 :名無しくん、、、好きです。。。:01/10/08 15:01
いかげんだれてきた。まだ殺し合いがはじまんないのかよー。

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